5月5日は二十四節気の一つ「立夏」です。暦の上では夏となり、今年も気温が上昇する日が増えてきました。職場における熱中症対策として、現在の法律では、会社に対し、高温などによる健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないこととしており、塩や飲料水を備えること等の労働者の熱中症対策を行うことを義務付けています。
このような対策を行なっていても、職場における熱中症による死亡災害が起きています。熱中症による死亡災害のうち、その原因の多くに「初期症状の放置・対応の遅れ」が見られるため、「現場における死亡に至らせない(重篤化させない)ための適切な対策の実施」を掲げ、令和7年6月1日より改正労働安全衛生規則が施行されます。
◆以下の措置が事業者に義務付けられます
1. 熱中症を生ずるおそれのある作業を行う際に、
@「熱中症の自覚症状がある作業者」
A「熱中症のおそれがある作業者を見つけた者」
がその旨を報告するための体制(連絡先や担当者)を事業場ごとにあらかじめ定め、
関係作業者に対して周知すること
2. 熱中症を生ずるおそれのある作業を行う際に、
@作業からの離脱
A身体の冷却
B必要に応じて医師の診察又は処置を受けさせること
C事業場における緊急連絡網、緊急搬送先の連絡先及び所在地等
など熱中症の症状の悪化を防止するために必要な措置に関する内容や実施手順を事業
場ごとにあらかじめ定め、関係作業者に対して周知すること
◆熱中症を生ずる恐れのある作業とは
WBGT(湿球黒球温度)28度又は気温31度以上の作業場において行われる作業で、
継続して1時間以上又は1日当たり4時間を超えて行われることが見込まれるもの
対象となる企業では、早めに対策を講じ熱中症対策及び万が一熱中症になった場合の適切な対策ができるよう、対応していくことが求められます。
厚労省関連HP
職場における熱中症対策の強化について(令和7年6月1日施行)
リーフレット
熱中症リーフレット