令和7年の新春を迎え、謹んでお喜び申し上げます。

昨年を振り返りますと、日本は新型コロナウイルスの影響による社会経済活動の抑制も緩和
され、経済に活気が戻って参りました。2024年7月-9月の実質GDPは前期比+0.3％と緩やか
に持ち直しているものの、中小企業を取り巻く経営環境は、仕入れ原価の圧迫、電気代ガス代
等の光熱費の上昇、慢性的な人手不足、採用コストの上昇、最低賃金の大幅な引き上げ、社会
保険料の高止まり、ゼロゼロ融資の返済、インボイス制度導入による事務負担増など、依然と
して厳しい状況にあります。また、帝国データバンクの全国企業倒産集計11月報によると、2024年1-11月の企業の累計倒産件数は9053件と2015年以降で最も多い結果となりました。

2025年は、いわゆる団塊の世代と言われる800万人全員が75歳以上、つまり後期高齢者となり
ます。2025年問題が与える社会的な影響は、社会保障費の負担が重くなる、医療・介護の体制維持が困難になる、後継者不足による廃業が経済の縮小を加速させる、ビジネスケアラー
（仕事と介護の両立）が増えるなどです。普段から労務管理に携わっておりますと、特に採用や雇用の維持が年々難しくなっているように感じます。働きやすい環境の整備、多様な雇用形態の取り入れ、労務管理の改善や福利厚生の充実、人材投資、人材育成が急務です。
また、最低賃金の引き上げにも着目しなければなりません。2023年10月は全国平均43円UP、2024年10月は同平均50円UPと過去に類を見ない大幅な引き上げが続き、今後も同様のペースで引き上げられる事が予想されます。企業は人件費の高騰や扶養内で働く従業員のシフト調整
の対応に追われています。最低賃金の引き上げが、企業の賃上げペースを追い越し、過去に採
用した従業員と、新しく採用した従業員との賃金差が縮小する現象が起きています。賃金設計
の見直しを行わないと不満の声が上がり、最悪には離職に繋がる恐れがあります。

当法人は、長年にわたり多数の中小企業様の労務管理をサポートさせていただいております。
ここ最近では、人材が定着する就業規則、労使トラブルを防止する雇用管理書式、給与計算に
おいてはweb明細などを主に提案させていただいております。
既存の顧問先様も新規の事業主様も何かお困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談
ください。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

椎名宮�ｱ社会保険労務士法人
代表　宮�ｱ達也

＊本日1月6日（月）より通常営業となります。