施行：2019年4月1日（中小企業は2020年4月1日〜）

時間外労働の上限について、月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満（休日労働含む）、複数月平均80時間（休日労働含む）を限度としなければなりません。また、原則である45時間を超えることができるは、年間６ヶ月までとなります。時間外労働の上限を法律で規制することは、1947年に制定された労働基準法において、初めての大改革となります。

そもそも今回改正に至った理由として、現行制度には以下の課題がありました。

�@強制力がない

時間外労働限度基準告示には、強制力がないので行政官庁が行うことができるのは助言指導のみであり、長時間労働抑制の実効性に欠ける。

�A残業し放題（残業させ放題）

　36協定に「特別条項」を入れることで、時間外労働が無制限にできることになり、過重

労働の温床となっている。

�B長時間労働を直接規制する法的根拠がない

　行政官庁による監督指導の在り方についても、現行の労働基準法には長時間労働を直接

規制する法的根拠がないために、36協定に関する違反や賃金不払という観点での監督指

導にとどまっている。

そこで、今回の改正により

�@限度基準を法律に格上げ

�A時間外労働の上限規制

�B罰則付き

となりました。

ただし、上限規制には適用を猶予・除外する事業・業務があります。

自動車運転業務・・・施行5年後に規定適用、ただし上限は年960時間

建設事業・・・・・・施行5年後に規制適用、ただし、災害時の復旧復興事業については、

複数月80時間以内・単月100時間未満要件は適用しない

医師・・・・・・・・施行5年後に規制適用、具体的な内容は不明

詳しくはこちら
残業時間の上限規制.pdf