作成日：2018/05/07
～厚労省、過重労働解消キャンペーンの重点監督の実施結果を公表～
厚生労働省は、昨年 11 月に実施した「過重労働解消キャンペーン」における重点監督の実施結果について取りまとめた。今回の重点監督は、長時間の過重労働による過労死等に関する労災請求のあった事業場や若者の「使い捨て」が疑われる事業場などを含め、労働基準関係法令の違反が疑われる7,635事業場に対して集中的に実施したものです。
その結果、5,029事業場（全体の65.9％）で労働基準関係法令違反を確認し、そのうち 2,848 事業場（37.3％）で違法な時間外労働が認められ、それらの事業場に対して、是正に向けた指導を行った。
主な違反内容別に、是正勧告書を交付した事業場の割合は以下のとおりとなった。
ア 違法な時間外労働 2848事業所（37.3％）
イ 賃金不払い 536事業所（7％）
ウ 過重労働による健康障害防止措置が未実施 778事業所（10.2％）
特に、アにおいては、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が80時間を超える事業所が1694事業所（59.5％）に上った。
現在の36協定では、臨時的に限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない特別の事情が予想される場合には、「特別条項付き36協定」を結ぶことにより、限度時間を超える時間を延長時間とすることができます。
平成30年4月6日に国会に提出された働き方改革を推進するための法案においては、この特別条項の上限が年720時間、単月100時間未満、複数月平均80時間を限度に設定されていますので今後の動向が注目されます。（施行予定はH31.4.1（中小企業はH32.4.1））
