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　会社の飲み会後の事故が労災になるか否かは、参加が強制だったか、費用の負担はどうなっていたか、ご本人の立場がどうだったかなど総合的に判断されることになります。しかし、これまで業務との関連性がないとして労災が認められない判決が多く出されているのが現状でした。

　

　今回、最高裁判所は「自分の意思で私的な会合に参加したので労災ではない」とした1審と2審の判決を取り消し、労災を認める判決を出しました。（7月8日）事件の概要は、残業途中に上司から歓送迎会に出席するよう頼まれ、終了後、会社に戻る前に研修生を自宅まで送り届けようとしたときに交通事故に遭い、不幸にも男性は亡くなってしまったというものでした。最高裁判所は、歓送迎会への参加及びその後残業に戻ろうとした一連の行為について会社からの要請に基づくものだったとし、また歓送迎会自体も会社の行事の一環だったとして、業務との関連性を認める判断を下しました。

 

　飲み会後の事故で労災認定されるかどうかはケースバイケースでありますが、今後は同じような事例で労働基準監督署が慎重に実態を判断することになり、働く人たちを救済する可能性が広がることになると思われます。